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トータルコストをシミュレートする

楽天、Yahoo!共に出店には月額のシステム利用料と売上に対するロイヤリティが必要になります。

月額のシステム利用料は売上が有っても無くても発生する固定の費用です。
両社ともにプランによって異なりますが、2万円~10万円と幅があります。
プランによって契約期間や最大登録商品数が定められていますので、ショップの規模に応じて選択できます。(もちろん後からプランの変更も可能です)

ロイヤリティは売上に比例して発生する変動的な費用です。
売上額の2%~6%程度がロイヤリティとして徴収されます。
月額のシステム利用料と同じく、プランによってそのロイヤリティ率も変わりますが、月額利用料が高いプランほどロイヤリティ率は低く、また売上が増えるにしたがってロイヤリティ率も下がっていきます。

月額システム利用料とロイヤリティの2つはショッピングモールの出店募集ページなどにも大きく取り上げられているので誰もが費用として認識するのですが、実はそれ以外にも費用が必要になります。

まず、アフィリエイト広告費の負担金です。
ショッピングモールは独自のアフィリエイト広告を展開しており、モールに出店したショップは自動的にそのアフィリエイトに参加する事になります。
このアフィリエイトは強制参加ですので、広告費を支払いたくないからアフィリエイトに参加しないという選択は出来ません。

その費用は【 最低で売上額の1.3% 】です。
「最低で」というのは、アフィリエイトの報酬額はショップ独自に上乗せできるため、お店独自に【 報酬は売上額の5% 】といった設定も出来るからです。
アフィリエイトの最低報酬は1%ですが、この1%に対してモール側の事務処理手数料の様な形で0.3%分の費用が発生します。
そのため合計は【 最低で売上額の1.3% 】となるのです。
もちろん全ての売上がアフィリエイト経由となるわけではありませんから、毎回アフィリエイト報酬は発生しません。
両社ともにアフィリエイト経由の売上は全体の40%程ということです。
100万円の売上が有るショップなら、100万円の40%、40万円の売上に対してアフィリエイト報酬が発生します。
40万円×1.3%=5200円

次に、ポイント原資の負担金です。
これもアフィリエイトと同様、モールに出店する場合には参加が必須となります。
その費用は【 最低で売上額の1% 】です。
「最低で」というのは、ポイントの設定率はショップ独自に上乗せできるため、お店独自に【 ポイント10%還元 】といったキャンペーンをしたり出来るからです。
(もちろんその分の費用はお店の負担です)

アフィリエイト広告報酬とポイント原資は、名目はともかくとしてモールに出店する以上は必ず発生する費用ですので、実質的なシステム利用料といっても差し支えありません。
ですがショップの出店紹介ページやアフィリエイト広告報酬とポイント原資については、簡単にしか記載されていなかったり注意書きのように小さく記載されていたりするので、出店して費用を請求されるまで気が付かない出店者も居ます。

例えば月額100万円の売上があるショップで、月額システム利用料が2万円、ロイヤリティが5%のプランを選択していたとします。
ロイヤリティは【 100万円×5%=5万円 】で、これに月額システム利用料をあわせると7万円ですが、アフィリエイト報酬額とポイント原資を加えると8万2000円になります。
つまり売上の8.2%がショッピングモールへの支払い費用となる計算です。

売上が少なければこの割合はもっと高くなります。
利益率が50%以上あるようなショップであればともかく、利益率が30%程度のショップではこの8.2%というのも結構つらいものがあります。
送料や決済手数料の負担を差し引いたとき、利益がどれくらい残る物なのかをモールへ出店する前にシミュレートしておきましょう。

テーマ : ネットショップ - ジャンル : ビジネス

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